福島県の方言一覧|会津弁・中通り・浜通りの意味と地域差

福島県の方言

福島県のことばは、県内のどこでも同じではありません。地理的に知られる浜通り・中通り・会津の3地域には、語彙・発音・文末表現などに地域差があります。この3地域は調べるための大きな目安であり、細かな方言区画を厳密に3つだけと決めるものではありません。

浜通り相馬・いわきなどの太平洋側。沿岸部でも使用地域に違いがあり、一つの言い方で全域を説明できません。
中通り福島市・郡山市・白河市など県の中央部。北部・南部や世代の違いにも注目します。
会津会津若松市など県西部。敬語表現が研究され、例として「休んでいがんしょ」が紹介されています。

発音とアクセント:「3地域すべてのアクセントが同じ」「カ行・タ行がどこでも濁る」と一律に断定せず、地点・世代・個々の語形で確認します。未検証の音声例や敬語の序列は根拠が確認できるまで掲載しません。

参考資料:三省堂・山下暁美「いやしの方言(福島県)」(3地域の分布と会津の表現)、立正大学「福島県北部方言の文末イントネーション研究」(研究書誌)。

※以下の方言一覧には以前収集された未検証語も含まれます。掲載語が県内全域で使われることや、現在の世代でも使われることを保証するものではありません。

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    ※掲載語の中には、意味・使用地域を引き続き資料で照合しているものがあります。

    今回は、そんな福島県の有名な方言を一覧で五十音順にご紹介します。

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    はじめに:福島県の有名な方言といえばコレ!

    有名な方言

    福島県の方言を一覧でご紹介する前に、まずは福島県の有名な方言をご紹介します。

    方言博士
    最低限これだけは知っていれば、きみも立派な福島っ子じゃ!

    ありがとなし

    ありがとうございます

    丁寧にいうときは、文の最後に「〜し」や「〜なし」がつく。

    いだましい

    もったいない

    「あー、いだましい」などと使う。

    きどころね

    「うたた寝」のこと。「着所寝」とも書き、服を着たまま仮眠することを指します。福島だけの言い方とは限らず、国語辞典では江戸時代の記録も紹介されています。精選版 日本国語大辞典「着所寝」。

    「着所寝」つまり「着たままそのところに寝る」というのが由来。「電車できどころねして、乗り過ごした」などと使う。

    帰っちぇー

    「帰りたい」という意味です。


    しなこい

    柔らかくて、弾力性があること。

    「この野菜は、しなこくてかみ切れんねぇ」などと使う。

    かんかぢ(やけど)

    浪江町が公開する請戸漁師言葉の一覧に、「かんかぢ=火傷」と掲載されています。請戸で記録された語形として紹介し、福島県全域の言い方とは断定しません。資料は制作側が方言をアレンジした部分もあると明記しています。出典:浪江町「請戸漁師の言葉」。


    きょうは ぽっぽいなぁ

    「今日は あたたかいなぁ」という意味です。


    やっちゃぐねー

    やりたくなーい

    「テスト勉強、やっちゃぐねー」などと使う。「リ」や「レ」のあとにタ行やナ行の音が続くと、「やっちゃぐねー」のように、チャ行や二ャ行になる。

    ずねー

    「大きい」という意味です。福島県立図書館は県北地方の方言集など4資料を照合し、「ずねえ」「ずんない」「ずんねい」「ずない」等の語形を紹介しています。福島県立図書館・調査記録。


    ずなぇ だえこんだなぁ

    「大きな 大根だなぁ」という意味です。


    そろそろ こじはんにすっぺ

    「そろそろ おやつにしよう」という意味です。


    はらくちい

    お腹いっぱい


    にしゃぜの ねさ なじょしたの?

    「きみの家の お姉さん どうしたの?」という意味です。


    でんぐった

    ころんだ時に「石につまずいて、でんぐった」などと使う。


    べこ

    「牛」のことです。福島県の公式広報は「べこ」を福島の「牛」の言い方として説明し、会津の民芸玩具「赤べこ」の名前にも使われることを紹介しています。出典:福島県公式「赤べこ」。

    会津の郷土民芸品の「赤べこ」の「べこ」は、東北地方の方言で「牛」を意味する言葉。

    さすけねー

    「大丈夫」「問題ない」という意味。転んでできた小さなすり傷を気にしないときや、落ち込んでいる相手を励ますときにも使われます。福島県公式広報の使い方。


    ほだごど さすけねぇ

    「そんなこと 気にしなくていい」という意味です。


    めんげえ いぬっこだごど

    「かわいい 犬だこと」という意味です。


    ばやっこ

    奪い合いのこと。

    「ばやっこしねぇで仲良く」などと使う。

    ゆったっぺよ

    浜通りの方言で、「言ったじゃないの」という意味です。


    ゆったばい

    中通りの方言で、「言いましたよね」という意味です。


    ゆったべした

    会津の方言で、「言ったよね」という意味です。


    呼ばっちゃ

    「呼ばれた」という意味です。


    忘っちぇた。 かんにんない

    「忘れてた。ごめんね」という意味です。


    われたち よくきらった

    檜枝岐の方言で、「君たち よく来た」という意味です。


    んめー

    うまいのこと。

    「このラーメン、んめー」などと使う。
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    「あ行」福島県の方言一覧

    方言 意味
    あっぱとっぱ 「あせる・混乱する」。浪江町が公開する請戸漁師言葉の一覧に掲載されています。資料には制作側が語句をアレンジした場合があるとの注意書きがあり、学術的な分布調査ではありません。浪江町「請戸漁師の言葉」。
    あっぺこっぺ あべこべ
    ありがたくなる 眠くなる、うとうとする
    あんべわり 「具合・調子が悪い」。浪江町の請戸漁師言葉の資料には「あんべわりい」の形で掲載されています。「あんべわり」という語形との違いや現在の使用状況は未確認です。浪江町「請戸漁師の言葉」。
    いごく 動く
    いじましい けなげ
    いじりこんにゃく いわき地方の言い方。「触りまくる」「もみくちゃにする」という意味。かわいい子どもなどをいじり回す用法のほか、よかれと思って手を加え、かえって駄目にしてしまう用法も報告されています。「非常にかわいい」だけの意味ではありません。語形「いじくりこんにゃぐ」も記録されています。出典:いわき市立いわき総合図書館の調査。
    いだましい 「もったいない」という意味。浪江町が公開する請戸漁師言葉の一覧に掲載されています。地域の使用例として扱い、県全域で使われるとは断定しません。浪江町「請戸漁師の言葉」。
    いっきある ばったりでくわす
    いろいぼ ニキビ
    うそこぎ 嘘つき
    うっつぁしい やかましい
    うまそ、うまそい 健康そう
    おあいなんしょ 「お上がりなさい」「いらっしゃいませ」という会津地方の挨拶表現。福島県公式サイトの「ふれあい通り」紹介記事でも、この意味を明示しています。細かな敬語・語形差は、これだけで断定しません。出典:福島県「ふれあい通り」。
    おっこむ 「(洗濯物を)取り込む」。浪江町の請戸漁師言葉の資料には「おっこむ」と記載されています。「おっごむ」という語形の裏付けは確認できないため、併記しない形に改めます。浪江町「請戸漁師の言葉」。
    おったまげだ 非常に驚いた様
    おぽちゃ お風呂
    おもし おもしろい
    おわいなはんしょ 「いらっしゃいませ」「どうぞお入りください」という客を迎える敬意のある言い方。三省堂の研究者解説では、「おわい」は「お入り・お上がり」、語尾の「なはんしょ」は敬意を表すと説明されています。会津音声方言辞典の「おあいなはんしょ」「おあいなんしょ」と語形が近いですが、すべてを同一の表現として扱わないよう注意します。出典:三省堂・山下暁美「いやしの方言(福島県)」。
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    「か行」福島県の方言一覧

    方言 意味
    かさぴた かさぶた
    かじ 柿
    かすかたる(かすかだる) 浪江町が紹介する請戸漁師の言葉では「かすかたる」=「生意気なことを言う」と説明されています。旧掲載の「かすかだる=でたらめを言う」は、語形と意味を直接裏付ける資料を確認できていません。濁音の違いや使い分けは保留します。出典:浪江町・請戸漁師の言葉(PDF)。
    がなる 声を荒らげて怒る
    かめん 人見知り
    かんかち 火傷
    がんす ございます
    きりょーいー 美人
    くぼ 蜘蛛
    けっぽる ける
    げんちょも 〜けれども
    こえー 「疲れた」。浪江町が公開する請戸漁師言葉一覧でも「こえー=疲れた」と紹介されています。共通語の「怖い」とは意味が異なる場合があるため、会話の場面で判断してください。浪江町「請戸漁師の言葉」。
    ごずぐれる 機嫌を悪くする
    ごせやげる 「頭にくる・腹が立つ」という意味です。浪江町が公開する請戸漁師言葉一覧に「ごせやげる=頭にくる」と記されています。また文化庁の福島方言教材には「ごせやげっこど」という語形が掲載されています。両資料の記録地域・目的は異なり、県内全域で同じ形とは限りません。浪江町「請戸漁師の言葉」/文化庁・福島方言教材。
    こっつあがねぇ つまらない

    「さ行」福島県の方言一覧

    方言 意味
    さすけねー 「大丈夫」「問題ない」「気にしなくてよい」という意味。福島県公式の広報動画では、すり傷について「これくらいさすけねえ」と言う例や、相手を励ます使い方も紹介しています。出典:福島県公式広報。
    しっちゃがめっちゃが 場が乱れている状態
    しっちゃける 破れる
    しっぱめる のどに何かがつっかえる
    しびったれ ケチ
    しぶだれ 臆病、けち
    しょーし 恥ずかしい
    じょっちょ サンダル
    ずねぇ 「大きい」という意味。福島県立図書館の調査では、「ずねえ」「ずんない」「ずんねい」「ずない」などの語形が県北地域の複数資料で確認されています。出典:福島県立図書館の調査記録。
    そうだげんちょも そうだけど〜
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    「た行」福島県の方言一覧

    方言 意味
    たいしたきーしる 気取る
    だけんど~ そうだけれども
    ~だぞい ~ですよ
    たまげる 驚く
    たんぱら すぐに腹を立てる、気が短い
    づくだれ 意気地なし、情けない
    でこすけ 愚か者
    でな おでこ

    「な行」福島県の方言一覧

    方言 意味

    「は行」福島県の方言一覧

    方言 意味
    ばが バカ
    ばっち、ばっつ 末っ子
    はなど 鼻
    はやえなっす おはよう
    ぴっぴ げり
    ひゃっこい 冷たい
    ぶんず色 「くすんだ紫色」のこと。福島県の公式広報では、寒いときに「唇がぶんず色になっている」と言う例を紹介しています。出典:福島県公式広報。

    「ま行」福島県の方言一覧

    方言 意味
    まちぽい まぶしい
    まめっこ 「人見知りする子」「はにかむ子」という意味で紹介される語です。文教大学の方言意識調査の調査票では「福島市の方言を用いた会話」として「まめっこでしぶだれな子」という文が示されていますが、その調査票は語義を確定する辞典ではありません。使用地域・年代や実際の意味について、方言辞典などでの追加確認が必要です。参考:文教大学の方言意識調査票(PDF)。
    見でって 「見てね」「来てみてね」という誘いの言い方。福島県は日本橋ふくしま館「MIDETTE(ミデッテ)」の名称について、方言的な誘いの気持ちを込めたものと説明しています。出典:福島県公式「MIDETTE」。
    めんげ かわいい
    もーはぁ もう

    「わ行・ん」福島県の方言一覧

    方言 意味
    んだから~ そうだね
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    福島県の方言まとめ

    方言まとめ

    福島県の方言は、浜通り・中通り・会津という大きな地域差に加えて、県北・県南や市町村、世代による違いもあります。県内のすべての言葉に同じ発音やアクセントが当てはまるわけではありません。

    「さすけね」「いだましい」「べこ」などの語形や意味には、使用地域による違いがあります。檜枝岐村など南会津のことばと周辺地域との関係も、個々の調査資料に記録された範囲で紹介します。

    福島県の方言をさらに調べるための資料

    記事の校正について:掲載語の意味・使用地域・年代を全件検証できたわけではありません。確認できた資料に基づいて順次修正します。

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