島根県の方言一覧!よく使う出雲弁まとめ

島根県の方言

島根県の方言は、出雲方言と石見方言、隠岐方言の3つに分かれます。

島根県は日本海沿いにあるので、福井県や新潟県と同様に、方言に類似点が見られます。加えて、東北のズーズー弁とも関連性があるとされています。

出雲方言は、ズーズー弁のような発音があり、中国地方の中でここだけ東北の方言のような音が聞かれます。

出雲方言では「たくさん」を表す言葉が多く、「こう・こんな」を指し示す「こげ」や、「そう・そんな」を指し示す「そげ」といった独特の指示語があります。また、「そげそげ(そうそう)」は、会話で同意するときにも使われます。

出雲地方の人々の豊かな表現力と繊細さを示す良い例が、「えっぱい」「えっと」「じゃに」「ようけ」「たいそう」「ろーきち」「ばくたい」「ごうぎに」「あばかんほど」「しごがならんほど」「とわんほど」「そらほどに」「おもしか」などの言葉です。これらはすべて、大量や極度の状況を表す表現で、出雲の人々の丁寧で緻密な感情表現が見て取れます。

例えば、「えっぱい」や「ようけ」はとても多い量を表し、「たいそう」や「ろーきち」は大変な程度を示します。「ばくたい」や「ごうぎに」は極めて大きな規模や程度を表現し、一方、「あばかんほど」や「しごがならんほど」はものすごい量や程度を暗示します。「とわんほど」や「そらほどに」は無限大や絶対的な大きさを示し、最後の「おもしか」は極端なほどの重さを表します。

このような表現の豊富さは、細かいニュアンスを伝えたいという出雲の人々の情緒の豊かさと、言葉に対する繊細な感覚を示しています。それぞれの表現はその状況や感情の深度を的確に捉え、聞き手に鮮やかに描き出します。これらの言葉は、出雲の人々の言語文化の奥深さと豊かさを象徴しています。

また、石見の方言は歯切れがよく、隠岐の方言は独特です。

今回は、島根県の方言を一覧で五十音順にご紹介します。

中国地方の方言をまとめてご覧になりたい方は、「中国地方の方言一覧」をご覧下さい。

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はじめに:島根県の有名な方言といえばコレ!

有名な方言

島根県の方言の語尾には、「〜だにー」「〜だがー」「〜してございた」などがあります。

島根県の方言を一覧でご紹介する前に、まずは島根県の有名な方言をご紹介します。

方言博士
最低限これだけは知っていれば、きみも立派な島根っ子じゃ!

べった べった だんだん

いつも いつも ありがとう


まくれてけがした

ころんでけがした


じーちゃんを ひやこって やんちゃい

おじいちゃんを 呼んできて


あのしは だーだ?

あの人は だれですか?


このチャリンコ かっちゃんさい

この自転車 貸してください


このスルメ しわいのう

このスルメ かたいなぁ


ひもおとし

七五三


ちょんぼし ごしなはい

少しだけ ください


おんぼらと いこうや

のんびり 行こうよ


さいくんならん

役に立たない


かーかー ゆてもーた

つい何気なく 言ってしまった


じなくそばっか いいだねが

でたらめばっかり 言わないでよ


はなしが ちんとばんとしちょー

話が ちぐはぐになっている


しゃんしゃんせーや(石見方言)

しっかりしなさい


そがそが!

そうだそうだ!


どがなかいね?

どうですか?


こげな

こんな


どげな

どんな


どげなーこげなーくらしちょー

どうにかこうにか暮らしています


そげな

そんな


あげな

あんな


おぜ

こわい

「おぜー」で、「こわーい」という意味。

おぞい

おそろしい


そげんえっぱいまって

そんなにたくさんもらって

「えっぱい」「えっと」「じゃに」「ようけ」「たいそう」「ろーきち」「ばくたい」「ごうぎに」「あばかんほど」「しごがならんほど」「とわんほど」「そらほどに」「おもしか」・・・。これらの言葉は、すべて量が多いようすや、程度がはなはだしいことを表します。こまかいニュアンスまで伝えようとする出雲の人の気持ちが伝わってくる言葉の数々です。


こぎゃん魚見たことね

こんな魚は見たことがない


いびせー

恐ろしいこと。「丑三つ時んなって、いびせーなってきた」などと使います。


たばこする

休憩すること。「たばこしょー」などと使います。


だんだん

ありがとうのことです。「いつも親切にしてくれて、だんだん」などと使います。


はいごん

大騒ぎのことです。「よんべは、はいごんでしたわ(昨夜は大騒ぎでした)」などと使います。


ばんじまして

夕方の挨拶のこと。「ばんじまして。ごくろーさんでした」などと使います。


ほがみする

よそみすること。「授業に集中できず、ほがみする」などと使います。


よざる

夜更かしをすること。「子どもが、よざる」などと使います。

「夜猿」のことではない。

あめが ふるによって こまっちょん(隠岐の方言)

雨がふるから こまっている


あめが ふぁーだけん こまっちょ(出雲の方言)

雨がふるから こまっている


あめが ふるけえ こまっちょ(石見の方言)

雨がふるから こまっている

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「あ行」島根県の方言一覧

方言 意味
あーから あれから
あくだれる 暴れる
あただ
あまる 雷が落ちる
いたしい なやましい
いんにゃ いいえ
いんのくそ 役に立たない
えとしげな かわいそうな、気の毒な
えっち 一番
えっころ かなり
えっぱい たくさん
えど おしり
えにょば、えーにょーば いい女、美人
おぞい 恐ろしい、汚い
おちらと ゆっくりと
おんぼらと 穏やかな
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「か行」島根県の方言一覧

方言 意味
かいしき まったく
がいな すごく
かたちんば そろっていない
かたで 最初から
きちゃない 汚い
ぎばむ がんばる
きばる 頑張る
きょーとい 恐ろしい
きんにょ 昨日
くじ 小言
げに ほんとうに
こげ こう・こんな
こーしゃ 器用なこと
ござっしゃい いらっしゃい
こすい ずるい
こそばかす くすぐる
ごだっしゃい いらっしゃい
こちょこちょ くすぐる
ごっつぉ ごちそう
こっぺ 生意気、ませていること
こなえだ この間
ごんた いたずらっこ、悪さをする子

「さ行」島根県の方言一覧

方言 意味
さんじました ごめんください
ざまくな 見苦しい
しおはいー しおからい
しちべ おしり
じやじや じめじめ
すいちょる 好意を持っている
せせらしい うるさい
せはしい 忙しい
そげ、こげ、どげ そう、こう、どう
そげそげ そうそう
そげに そんなに
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「た行」島根県の方言一覧

方言 意味
ただもの いつも
だらじ、だらくそ バカ、アホ
だんだん ありがとう
ちべたい 冷たい
ちょーしき 食事
ちょっこし 少し、ちょっと
ちょっぱい 口先がうまい、いい加減なこと、大嘘
ちょんぼし 少し
でご おでこ
てしゃ、てばえ 器用
てにぶ、てにび 不器用
てれぐれする 仕事がうまくいかない
どが、どがな どう、どんな

「な行」島根県の方言一覧

方言 意味
なんぎこんぎ 困難

「は行」島根県の方言一覧

方言 意味
ばくたい たくさん
はちかし 恥ずかしい
ふこーき 飛行機
ぶさいく 不器用
ぼっこー とても

「ま行」島根県の方言一覧

方言 意味
もったいぶー 気取る

「や行」島根県の方言一覧

方言 意味
やーやこ ようやく
やっきっき じゃんけん
よーけ たくさん
よわる 困る

「ら行」島根県の方言一覧

方言 意味
ろーちき たくさん

「わ行」島根県の方言一覧

方言 意味
わしやち 私たち
わやくそ めちゃくちゃ
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島根県の方言まとめ

方言まとめ

島根県の言葉の背景を理解するために、歴史的な地理的背景を考慮すると、島根県はかつて出雲国と石見国の2つの地域に分かれていました。これが現在の方言の多様性の原因となっています。

出雲国は主に島根県東部に位置しており、松江市や出雲市などがその中心地として知られています。出雲方言、または「雲伯方言」として知られるこの地域の言葉は、東北方言に似た発音の特徴を持っています。

特に「たくさん」を意味する言葉として「えっぱい」「よーけ」「ろーちき」などがあり、その豊富さが特徴です。

一方、石見国は島根県西部に位置しており、浜田市や益田市が主な都市です。石見方言は、広島県や山口県などの中国地方の方言との共通点が多く見られます。

さらに、島根半島の沖には隠岐諸島が存在し、これには独自の方言があります。隠岐諸島の方言は、島根県本土の方言とは異なる部分も多く、その独特の文化や歴史が反映されています。

このように、島根県は小さな地域にも関わらず、その歴史や地理的背景からさまざまな方言が生まれてきました。これは日本の多様性と深い文化的背景を感じることができる一例と言えるでしょう。

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