高知県の方言一覧!よく使う高知弁まとめ(土佐弁・幡多弁)

高知県の方言

高知県の方言は、東部の土佐方言と西部の幡多方言の2つに分かれており、明るく豪快な表現が特徴的で、古い日本語の発音や表現が残っているのも魅力です。

土佐方言では男性を表す言葉「いごっそー」は、「がんこ者」や「自分の意見を曲げないしっかり者」を意味し、女性を表す「はちきん」は「男まさりの女性」を表現します。体調や物の状態を表す言葉としては、「のーがわるい」は具合が悪い、逆に「のーがえー」は具合がよいという意味を持ちます。

原因や理由を表すときには、「〜だから」の代わりに、「〜き」を、進行形や完了形を表すときには「〜ゆー・〜ちゅー」を使います。また、疑問を表す際には語尾に「〜が」をつけ、「どこに行くが?」と問います。

また、「〜ちゃお」という表現は、何かをしてあげる時に用います。「取っちゃお」「食べらいちゃおか」などという具体的な使い方があります。

強調する際には、「げに・こじゃんと・まっこと・めっそー」といった言葉が活躍します。これらの表現は高知県の生活感を伝えるために、土佐方言に欠かせない要素です。

今回は、そんな高知県の方言を五十音順にご紹介します。

四国地方の方言をまとめてご覧になりたい方は、「四国地方の方言一覧」をご覧下さい。

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はじめに:高知県の有名な方言といえばコレ!

有名な方言

高知県の方言には、特有の語尾がいくつかあります。

例えば、普通の日本語で「〜の?」と言う疑問形は、高知の方言では「~が?」となります。

また、「〜なの?」という疑問形は「〜なが?」と表現されます。さらに、理由や原因を示す「〜だから」という意味も、土佐弁では「〜き」と、幡多弁では「〜けん」として使われます。これらの語尾は、高知県の方言の魅力の一部とも言えるでしょう。

高知県の方言を一覧でご紹介する前に、まずは高知県の有名な方言をご紹介します。

方言博士
最低限これだけは知っていれば、きみも立派な高知っ子じゃ!

がいな

強いこと


かざ

におい


ひやいね

寒いね


ぎっちり

しょっちゅう

「ぎっちりゆーたが」で「しょっちゅう言ったのだけど」という意味。

いごっそー

がんこ者


まっことあれが いごっそうちゅうがやき

まさしくあれが がんこものというものだから


それ まぎるき のけて

それ じゃまだから どけて


ざんじ

すぐに

「ざんじ来とーせ」で「すぐに来てちょーだい」という意味。

待っちょって、ざんじいくき

待ってて、すぐにいくから


〜ぜよ

〜だよ


こーでみーやー

嗅いでみて


はちきん

女性の性格をあらわすことばで、「男の人よりもしっかりした、元気のいい女の人」という意味。


ばぶれる

ふざけて遊ぶ

「夜にばぶれて」などと使う。

そればあ やりや!

それくらい やりなさい!


のうが悪い

「体の具合が悪い」「ものが使いづらい」「着心地が悪い」などの意味。

「このハサミのうが悪い」で、「このハサミ使いづらい」という意味。

きょうは、のうが悪いんよ

きょうは、体の具合がよくないのよ


こっちのほうが えーにからん

こっちの方が いいかもしれない


たっすいが いかん!

根性がないのは だめだ!


休んでかまんよ

休んでかまいませんよ


車がちゃがまった!

車がこわれた!


ふてるちゃ

捨てよう


あ〜 もうたった!

あ〜 もう十分だ!


へんしも かえってきーや

今すぐ 帰って来なさい


わりことし

いたずらっこ


もーまーくるき

もうすぐ来るからね


こじゃんと たべーや

たっぷり 食べなさい


かざしちゅー

においがしてる


たいちゃあ、がんばりよったねゃ

ずいぶんがんばってたね


しょうのんだきに

たくさん飲んだからね


まっこと、へすこいのう

ほんとうにずるいなぁ


おんちゃん どうしゆうがぁ?

おじさん どうしたの?


しょう えずかったねゃ

ほんとうに つらかったよ


ほたくっちょいたから

ほっておいたから


さかなが あがってきよう(博多の方言)

魚が あがってきてる


さかなが あがってきゆう(土佐方言)

魚が あがってきてる

「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」の音の違い

古くは「ず」と「づ」、「じ」と「ぢ」の音に違いが存在しました。

例えば、植物の葛は「くず」、不要品は「くづ」と発音し、貝類のしじみは「しじみ」、縮むは「ちぢむ」と発音していました。

しかし、現代日本語ではこれらの発音の違いはほとんど消失しています。

それにもかかわらず、高知県の一部や九州の一部では、古い発音の区別が残っています。

このような地域では今でも、「ず」と「づ」、「じ」と「ぢ」の違いを維持した発音が聞かれることがあります。

これは、日本語の伝統的な音韻体系が地域の方言として継続されている現れと言えるでしょう。

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「あ行」高知県の方言一覧

方言 意味
あいた 明日
あて、あたい
あらき 間隔
あんだいな 不安な、頼りない、心配だ
いかん ダメ
いごっそー、いんごっそー やんちゃな男、頑固な男
いたい 熱い、特にフロの湯に対して使う
いぬる 帰る
いびる からかう
いやっちゃ あらまぁ
うだく 抱く
えずい 辛い、ひどい
えっぽど よほど
えてがわりい 都合がつかない
おいさがし 粗雑な
おいでんよ おいでなさい
おじる 恐れる
おっこう 恐ろしい
おとどしい お久しぶり
おまさん、おまん あなた
おんちゃん おじさん
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「か行」高知県の方言一覧

方言 意味
がいな 強気な
がまがきれる 問題解決力が高い
きこんのかは どうでもよい
きちゅう 来ている
ぐも クモ
くるめる 片付ける
げに ほんとうに
けんど けれども
けんまい 細かい
ごくどう ずぼらな人
こじゃんと 非常に
このいに このように
こわいもん あとちょっとで

「さ行」高知県の方言一覧

方言 意味
ざっとした 粗雑な
しいや しなさい
じこじこ 少しずつ
しっちゅう 知っている
しょーし 恥ずかしい
そんで それで
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「た行」高知県の方言一覧

方言 意味
だいじない 差し支えないなんちゃーじゃない
ちっとやそっと 少し
ちゃがまる 壊れる
ちんまい 小さい

「な行」高知県の方言一覧

方言 意味
なんちゃーじゃない くだらない、つまらない
にかーらん 〜らしい
のーがわりー、のーんがわりー 具合が悪い

「は行」高知県の方言一覧

方言 意味
はばいい、ばばやい、ばばい まぶしい
ひこじる ひきずりまわす
ひだるい 空腹で疲れた
ぶる 気取る
へこすい せこい
へらっこい ずるい
へんしも 急いで
ほにほに なるほどなるほど

「ま行」高知県の方言一覧

方言 意味
まっこと ほんとうに
むくる がんばる

「や行」高知県の方言一覧

方言 意味
やりこい やわらかい
よたんぼ 酔っぱらい

「わ行」高知県の方言一覧

方言 意味
わりごとし 悪いことをする人、わんぱく
んだれた 疲れた
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高知県の方言まとめ

方言まとめ

高知県は、古くは土佐国と波多国という二つの国に分かれていたため、方言も二つの異なる形を持っています。

高知市を中心とした地域で話されているのが「高知方言」または「土佐弁」で、県西部の四万十市や土佐清水市で話されているのが「幡多方言」や「幡多弁」です。この方言の違いは、かつての土佐国と波多国という二つの国の名前に由来しています。

高知県の方言の特徴として、他の地域では区別されない「じ」と「ぢ」、また「ず」と「づ」の発音をしっかりと区別する点が挙げられます。

さらに、雨に関する表現が非常に豊富で、現在雨が降っている状態を「雨がふりよう」と言い、ふと気づいた時に「さっきまで雨が降っていたようだ」という意味で「雨がふっちゅう」と言ったり、前に雨が降っていたが今はやんでいる状態を「雨がふっちょった」と表現します。

これらの表現は、高知県の方言が持つ独特のニュアンスや感じ取りの豊かさを示しています。

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