神奈川県の言葉は、丹沢山地を境として、北部方言と南部方言の2つに区分されます。東京都との交流が盛んであり、共通語化が進行しているものの、北部の津久井や南部の相模湾沿い、南足柄などでは独特な言葉が残っています。
アクセントは東京式で、発音はどちらの方言も東京の下町方言に似ています。例として、「ひ」が「し」と発音されたり、「あえ」「いえ」が「えー」となる場合があります。
神奈川県の代表的な方言で、「〜ではないか」の意味合いを持つ「〜じゃん」があげられます。もとは静岡や山梨で使われていた言葉ですが、横浜で普及し、現在は全国的に若者を中心に使用されています。
そんな神奈川県の方言を、五十音順に一覧でご紹介します。
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目次
はじめに：神奈川県の有名な方言といえばコレ！
神奈川県の方言を一覧でご紹介する前に、まずは神奈川県の有名な方言をご紹介します。
これで いいじゃんか
これで いいじゃないですか
おもしろそうじゃん。いくっきゃないっしょ
おもしろそうだね。行くしかないでしょ
このまめ こわいな
この豆 かたいな
でけーなー
大きいな
すごいじゃん！
すごい！
もっと うでて
もっと ゆでて
なんせえたっけ？
なんて言うんだっけ？
よこはいり すんじゃねーよ！
割り込み するんじゃないよ！
あかそうか？
おしようか？
こっちかし
こちら側
あっちかし
あちら側
よこはいり すんじゃねーよ！
割り込み するんじゃないよ！
かったりーから やすんべえ
つかれてだるいから 休もう
うざってー
気味が悪い
きょーこつ
おおげさだ
せーだいも（北部方言）
じゃがいも
しょうがんねーな
しょうがないな
のくてえ（南足柄の方言）
あたたかい
ばっくり（南足柄の方言）
ひきがえる
ごとーべー（津久井の方言）
ひきがえる
せーだ（津久井の方言）
じゃがいも
じゃがたらいも（茅ヶ崎の方言）
じゃがいも
ひゃっけえ（横浜の方言）
冷たい
「あ行」神奈川県の方言一覧
| 方言 | 意味 |
| あさっぱら | 朝早く |
| あっちかし | あちら側 |
| あやくる | ごまかす |
| あるって | 歩いて |
| あんがたぁ | ありがとう |
| あんきだ | 安心だ |
| あんで | なんで？ |
| いさしかぶり | ひさしぶり |
| うざったい | うざい |
| うざってー | 気味が悪い |
| うそんこつくな！ | 嘘をつくな |
| うち | 私 |
| うっちゃる | 捨てる |
| いとど | いっそう |
| うそこ | 仮に |
| うたてー | いくじなし |
| うんめろ | 大量に |
| おっかねー | 怖い |
| おやげねえ | かわいそう、気の毒 |
「か行」神奈川県の方言一覧
| 方言 | 意味 |
| かたす | 片付ける |
| かったるい | めんどくさい |
| 角っこ | 角 |
| がめる | 困る |
| きょーこつ | 大げさ |
| くっちゃべる | 雑談をする |
| けぇる | 帰る |
| けっぱぐる | ボールなどを蹴りとばす |
| こっちかし | こちら側 |
| ごっちょきる | 手間がかかる |
| ごとーべー | ひきがえる |
「さ行」神奈川県の方言一覧
| 方言 | 意味 |
| さびっ | 寒い |
| ～したっけ | ～したら |
| しゃっこい | 冷たい |
| 〜じゃん | 〜でしょ、〜ではないか |
| ずつなし | すべがない |
| すんげえ | すごく |
| せーだゆー | じゃがいも |
「た行」神奈川県の方言一覧
| 方言 | 意味 |
| ちげーよ | 違うよ |
| ちょー | すごく |
| ちょこっと | ちょっと |
| でけー | 高い、大きい |
| とっぽい | かっこいい |
「な行」神奈川県の方言一覧
| 方言 | 意味 |
| なにげ | なんとなく |
| にまいじた | 嘘つき |
「は行」神奈川県の方言一覧
| 方言 | 意味 |
| はしっちょ | 端っこ |
| Pパン | ブルマ |
| ひゃっこい | 冷たい |
| へたこた | たくさん |
| べんきょーする | がんばる |
「ま行」神奈川県の方言一覧
| 方言 | 意味 |
| まごらまごら | まごまごする様子 |
| もさりもさり | のろまな様子 |
「や行」神奈川県の方言一覧
| 方言 | 意味 |
| ゆんべ | 昨晩 |
| 横入り | 割り込み |
| 横っちょ | 横にある |
「わ行」神奈川県の方言一覧
| 方言 | 意味 |
| わかんない | わからない |
神奈川県の方言まとめ
神奈川県の方言は主に丹沢山地を境にして北部方言と南部方言の二つに分けられます。
北部方言は相模原市など、丹沢山地の北側で話されています。一方、南部方言は横浜市や小田原市など、丹沢山地の南側で使われています。
どちらの方言もアクセントは東京式で、発音は東京都の下町方言に似ている特徴があります。たとえば、「ヒ」を「シ」として発音したり、「人」の中の「アイ」や「イエ」が「エー」として発音されることがあります。また、語尾に「~ね」「~さ」「~よ」を使うのも特徴的です。
特に横浜市周辺では、「~じゃん」という語尾が有名です。この「~じゃん」はもともと山梨県の方言だったものが1960年代に横浜で広まり、やがて全国的に使われるようになりました。1980年代に横浜発のファッションが流行したことで、「~じゃん」もかっこいい言葉として注目され、全国に広まりました。
近年、特に東京都に近い地域では共通語化が進んでおり、伝統的な方言は少なくなってきているのが現状です。
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