- 読み方
- かいかぶる
- 意味①
- 人の能力・実力などを、実際以上に高く評価する。
- 意味②
- 品物などを、実際の価値より高い値段で買う。
- 類義語
- 過大評価する・高く評価しすぎる。
- 対義的な表現
- 見くびる・過小評価する。
「買い被る(かいかぶる)」とは、現在よく使われる意味では、人の能力・実力・価値などを実際以上に高く評価することです。
「そんなに買い被らないでください」のように、相手から高く評価されたときに「そこまでの実力はありません」と謙遜する場面でも使われます。
もともとは、品物を実際の価値より高い値段で買うことも表す言葉です。そこから、人や物事を「実際以上に高く評価する」という意味で広く使われるようになりました。
「買い被る」の意味
「買い被る」には、大きく分けて二つの意味があります。
| 意味 | 例 |
|---|---|
| 人・能力などを実際以上に高く評価する | 彼の実力を買い被っていた。 |
| 実際の価値より高い値段で買う | 相場を知らず、その品を買い被ってしまった。 |
現代では、特に一つ目の「過大評価する」という意味で使われることが多い表現です。
「買い被る」の語源・由来
「買い被る」は、文字どおり価値以上の値段で買うことを表す言葉として使われてきました。
本来の価値より高く見積もって買うことから、意味が広がり、人物の能力・才能・価値などを実際以上に高く評価することも「買い被る」と表すようになりました。
「高く評価する」だけなら、評価が適切である可能性があります。「買い被る」には、評価が実際より高すぎるという含みがあります。
「買い被る」の使い方
相手を実際以上に評価する
- 彼の経験を買い被って、難しい仕事まで任せてしまった。
- 実績だけを見て、彼女の実力を少し買い被っていたかもしれない。
- 周囲が彼を買い被りすぎたため、本人に大きなプレッシャーがかかった。
謙遜して「そんなに評価しないで」と伝える
- 「君なら必ず成功するよ」「いや、そんなに買い被らないでください」
- 私をそこまで買い被っていただくと、かえって恐縮します。
品物を価値以上の値段で買う
- 相場を調べずに骨董品を買い被ってしまった。
- 希少だと思い込み、実際の価値よりかなり買い被ったようだ。
「自分を買い被る」とは?
「自分を買い被る」は、自分自身の能力・実力・価値などを、実際以上に高く評価することを表します。
たとえば、十分な準備をしていないのに「自分なら簡単にできる」と判断して失敗した場合、
自分の実力を買い被っていた。
のように使えます。
「自信を持つ」は必ずしも悪い意味ではありませんが、「自分を買い被る」には自己評価が高すぎるという否定的なニュアンスがあります。
「買い被る」と「過大評価する」の違い
| 表現 | 特徴 |
|---|---|
| 買い被る | 実際以上に高く評価する。会話でも使いやすく、評価する側の見込み違いという含みがある。 |
| 過大評価する | 実際より大きく・高く評価する。客観的・説明的な文章でも使いやすい。 |
意味は近いものの、「買い被る」のほうが日常的で、「評価しすぎた」という感覚を含ませやすい表現です。
「買い被る」の類義語
- 過大評価する:実際より高く評価する。
- 高く見積もる:能力・価値などを高めに判断する。
- 評価しすぎる:必要以上に高く評価する。
「買い被る」の対義的な表現
- 見くびる:相手の能力・実力などを低く見る。
- 過小評価する:実際より低く評価する。
- 侮る:相手を軽く見て、たいしたことがないと思う。
よくある質問
「買い被る」は褒め言葉ですか?
単なる褒め言葉ではありません。「実際以上に高く評価する」という意味なので、評価が高すぎるというニュアンスがあります。
「買い被らないでください」は失礼ですか?
相手から高く評価されたときの謙遜として使えます。ただし、相手の評価そのものを否定する響きもあるため、場面によっては「身に余るお言葉です」などの柔らかい表現も使えます。
「自分を買い被る」とはどういう意味ですか?
自分の能力・実力などを実際以上に高く評価することです。「自信を持つ」よりも否定的なニュアンスがあります。
まとめ
- 「買い被る」は、人や能力を実際以上に高く評価すること。
- もともと、実際の価値より高い値段で品物を買う意味もある。
- 「高く評価する」と違い、「評価が高すぎる」という含みがある。
- 「自分を買い被る」は、自分自身を過大評価すること。
主な参考辞書・資料
- 『デジタル大辞泉』「買い被る」
- 『精選版 日本国語大辞典』「買被」