- 読み方
- あいちゃくをもつ
- 意味
- 慣れ親しんだ人・物・場所などに心が引かれ、大切に思うこと。
- 使い方
- 故郷に愛着を持つ/長年使った道具に愛着を持つ。
- 覚えるポイント
- 「愛着」は必ずしも悪い執着を意味しない。
「愛着を持つ(あいちゃくをもつ)」とは、慣れ親しんだ人や物、場所などに心が引かれ、親しみや大切に思う気持ちを持つことです。「子どものころから住む町に愛着を持つ」「使い慣れた筆箱に愛着を持つ」のように使います。
「愛着」と「執着」は必ず同じ意味ではありません。日常の日本語では、愛着は慣れ親しんだ対象への温かな気持ちを表すことが多くあります。
「愛着を持つ」の意味と読み方
「愛着(あいちゃく)」は、辞書では慣れ親しんだものに深く心が引かれることと説明されます。人だけでなく、物・場所・習慣などにも使えます。
「新しいかばんを気に入った」は、その時点で好ましいと思うこと。「何年も使ったかばんに愛着がある」は、使った時間や思い出によって結び付いた気持ちを強く感じさせます。ただし、使った時間が短ければ愛着を持てないという決まりはありません。
「愛着を持つ」の例文
- 小学校のころから使っている辞書には、今でも愛着を持っている。
- 毎日練習してきた楽器に愛着を持ち、丁寧に手入れをしている。
- 引っ越したあとも、以前暮らした町に愛着を持っている。
- 地域の祭りに何度も参加するうちに、その土地へ愛着を持つようになった。
- 長年一緒に働いた仲間や職場に愛着を持つ人もいる。
- 祖父から譲り受けた道具には特別な愛着がある。
「愛着を持つ」「愛着が湧く」「愛着が深まる」の違い
| 表現 | 意味の中心 | 例文 |
|---|---|---|
| 愛着を持つ | 対象への親しみ・大切な気持ちを持っている。 | 故郷に愛着を持つ。 |
| 愛着が湧く | 愛着という気持ちが生まれてくる。 | 使ううちに愛着が湧いた。 |
| 愛着が深まる | すでにある親しみや思いがさらに強くなる。 | 町の歴史を知り、愛着が深まった。 |
| 思い入れがある | 特別な経験・思い出などと結び付いた思いがある。 | 初めて書いた作品に思い入れがある。 |
持つ=気持ちがある、湧く=気持ちが生まれる、深まる=気持ちが強くなるという違いで覚えると分かりやすいでしょう。
詳しい比較は「愛着が深まる」の意味・例文でも紹介しています。
「愛着」と「愛情」「執着」の違い
| 言葉 | 意味の中心 | 使い分け |
|---|---|---|
| 愛着 | 慣れ親しんだものへの心の結び付き。 | 使い慣れた物や故郷などにも使う。 |
| 愛情 | 相手を愛し、大切に思う感情。 | 人への思いやりや深い感情を幅広く表す。 |
| 執着 | ある対象に強く心をとらわれ、離れにくくなること。 | 否定的な文脈で使うことも多い。 |
| 親しみ | 親しく感じること。 | 慣れや好感が中心で、強い思い入れは必須ではない。 |
「愛着のある服を大切に着る」は自然ですが、そこから自動的に「その服に執着している」と決めつけることはできません。親しみと、手放せないほど心をとらわれる状態は別に考えましょう。
「愛着」の由来と仏教用語の違い
「愛着」には仏教用語としての歴史もあり、「あいじゃく(愛着・愛著)」と読んで、欲望や対象にとらわれることを指す用法があります。一方、現代の日常語で「愛着を持つ」というときは、慣れ親しんだ対象を大切に思う意味で使うことが一般的です。
語の歴史に執着の意味があるからといって、現在の「愛着」を一律に悪いものとして説明するのは不正確です。
人や場所への「愛着」を使うときの注意点
誰かに愛着を持つことと、その人の行動を制限したり、気持ちを無視したりすることは同じではありません。相手の意思や生活を尊重することが大切です。また、子どもと養育者の関係を扱う心理学の「愛着」は専門的な意味も持つため、日常語とそのまま同一視しないようにしましょう。
類義語・言い換え
- 親しみを感じる:身近に感じ、親しく思う。
- 大切に思う:相手や物事の価値を認めて大事にする。
- 思い入れがある:経験や思い出が深く結び付く。
- 愛着が湧く:親しみが新たに生まれる。
よくある質問
「愛着を持つ」とは簡単に言うと?
慣れ親しんだ人や物、場所などを大切に思う気持ちを持つことです。
「愛着を持つ」は物にも使えますか?
はい。長く使ったかばん、楽器、家、地域などにも使えます。
「愛着」と「執着」は同じですか?
同じではありません。愛着は親しみや心の結び付きを表し、執着は強く心をとらわれて離れにくくなることです。
「愛着を持つ」と「愛着が深まる」はどう違いますか?
「愛着を持つ」はその気持ちがあること、「愛着が深まる」はその気持ちが以前より強くなることです。
まとめ
- 「愛着を持つ」は慣れ親しんだ対象に親しみや大切に思う気持ちを持つこと。
- 「執着」と必ず同じではなく、日常語では肯定的にも使われる。
- 気持ちの発生・変化を表す「愛着が湧く」「愛着が深まる」と使い分ける。
主な参考辞書・資料
- 『デジタル大辞泉』「愛着(あいちゃく)」「愛着(あいじゃく)」
- 『精選版 日本国語大辞典』「愛着」