「進呈」「贈呈」「謹呈」「献上」とは、すべて人に物を差し上げる行為を表す言葉ですが、それぞれには独自のニュアンスや文化的背景があります。
この記事では、「進呈」と「贈呈」と「謹呈」と「献上」の違いをわかりやすく簡単に解説します。
「進呈」「贈呈」「謹呈」「献上」の意味・違い
「進呈」とは
「進呈」は、物を気軽に差し上げる場面での表現としてよく使われます。
例えば、参加者に小さなプレゼントを渡す際や、個人的な贈り物を目上の人に渡す際など、形式ばっていない状況での使用が一般的です。
これは「つまらないものですが」といった謙遜の意を込めて使うことができる表現です。
「贈呈」とは
「贈呈」は、より公式な場や形式ばった場面での受け渡しを指します。
賞の授与や感謝状の授与など、晴れやかな状況での使用が一般的です。
もともとは目上の人から目下の人への贈り物の際に使われることが多かったのですが、結婚式での新郎新婦からの両親への花束贈呈のように、明確な関係の上下に基づかない場面でも用いられることが増えています。
「謹呈」とは
「謹呈」は、非常に丁寧な意味合いを持っています。
その言葉に「謹」という字が入っている通り、非常に丁寧で礼儀正しさや謙遜の意味を強く含んだ表現として用いられます。
例えば、自分が書いたものや作成した作品を先生や尊敬する人へ贈る際に使います。
「献上」とは
最後に、「献上」は、非常に高い地位や身分を持つ人々、例えば天皇陛下や総理大臣、または宗教的な存在などへの捧げ物を意味します。
この言葉は、非常に尊重と敬意を持って使われるものであり、日常的な場面での使用は非常に限られています。
これらの言葉はすべて「人に物を差し上げる」という基本的な意味を持ちつつも、使う状況や相手、そしてその行為に込められる感情や意味に応じて適切に選ばれます。
「進呈」「贈呈」「謹呈」「献上」の違い!表で簡単まとめ
表を使って、それぞれの違いや特徴をカンタンにまとめるでー!
用語 | 主な用途・文脈 | 特徴・ニュアンス |
---|---|---|
進呈 | 一般的な物の贈呈 | カジュアルな状況、比較的フォーマルでない、気軽な場面での使用が多い。 |
贈呈 | 公式の場や式典などでの贈り物 | 公的な場や重要な場面での贈り物を指す。最近は関係性にこだわらずに用いることも。 |
謹呈 | 非常に敬意を持って物を贈る場面 | 敬意や礼儀正しさを強く表現する言葉。自分が作成した作品や論文などを贈る際に使用。 |
献上 | 高い身分や地位を持つ人への贈り物 | 天皇や宗教的指導者などの特別な人々への贈り物。日常的な場面では使用が限られる。 |