- 読み方
- すえおそろしい
- 意味
- 将来どうなるのかと思うと、恐ろしさや驚きを感じること。
- 良い意味
- 若いうちから優れた才能を示し、今後どれほど成長するのか驚くほどだ、という称賛。
- 悪い意味
- 今後さらに悪い結果になりそうで不安だ、という懸念。
「末恐ろしい(すえおそろしい)」とは、今後どうなっていくのかを想像すると、恐ろしいほどだと感じることです。実は、悪い意味だけでなく、将来の活躍が楽しみな人への褒め言葉としても使われます。
例えば、幼いころから難しい曲を見事に演奏する人に「末恐ろしい才能だ」と言えば、その将来の成長に驚き、称賛している表現です。一方、「このまま環境破壊が続くと末恐ろしい」は、未来への強い不安を表します。
「末恐ろしい」の意味と読み方
読み方は「すえおそろしい」です。「末(すえ)」には行く末・将来という意味があります。『デジタル大辞泉』は「末恐ろしい」を「将来どうなることかと、恐ろしく思われる」と説明しています。
『精選版 日本国語大辞典』では、将来非常に悪くなることを予想する場合だけでなく、非常によくなることを予想する場合にも使うと明示しています。したがって、漢字に「恐ろしい」が含まれていても、常に否定的だとは限りません。
同じ言葉でも、意味が変わります。
- 称賛:「小学生でこの演奏とは、末恐ろしい才能だ。」=将来の成長が驚くほど楽しみ。
- 懸念:「被害が増え続ければ、先行きが末恐ろしい。」=将来の悪化が心配。
「末恐ろしい」の自然な例文6選
- 初舞台とは思えない堂々とした演技を披露し、観客から末恐ろしい新人だと評された。
- まだ中学生なのに複雑な課題を自分で解決するとは、末恐ろしい才能の持ち主だ。
- 入社したばかりで的確な改善案を出す彼女の成長ぶりには、末恐ろしいものがある。
- 手つかずの問題が積み重なっており、このままでは先が末恐ろしい。
- 被害が広がる可能性を考えると、今後の状況は末恐ろしいと感じた。
- 同世代の選手を圧倒する姿を見て、指導者は末恐ろしい選手が現れたと目を見張った。
1・2・3・6は才能や成長への驚き、4・5は将来への不安を表します。前後の文脈や声の調子によって受け取られ方が変わる点に注意しましょう。
「末恐ろしい」は褒め言葉?悪口?
どちらの場合もあります。優れた才能を目の当たりにして「将来どれほどすごくなるのだろう」という意味で使えば褒め言葉です。しかし、素行や状況の悪化を心配して言えば否定的な意味になります。
| 文脈 | 例 | 受け取られる意味 |
|---|---|---|
| 優れた才能 | 末恐ろしいほどの表現力だ。 | 驚くほどの将来性への称賛。 |
| 将来の悪化 | 問題を放置した先が末恐ろしい。 | 悪い結果への不安。 |
| 意味が曖昧 | あの子は末恐ろしい。 | 何を評価・心配しているか不明。 |
誤解を避けたいなら「将来が本当に楽しみな才能だ」「このままでは先行きが心配だ」と具体的に伝える方法もあります。
「末恐ろしい」「恐ろしい」「先が思いやられる」の違い
| 表現 | 意味の中心 | 例文 |
|---|---|---|
| 末恐ろしい | 将来を想像して驚く・恐れる。称賛にも懸念にも使う。 | 末恐ろしい才能だ。 |
| 恐ろしい | 怖さや強い驚きを表す。非常に優れている程度にも使う。 | 恐ろしいほど覚えが早い。 |
| 先が思いやられる | 今後の困難や問題が予想され、心配する。 | 初日から混乱していて先が思いやられる。 |
| 将来有望 | 今後の成長や活躍が期待できる。 | 将来有望な選手だ。 |
| 先行きが不安 | 将来どうなるか心配する。 | 予算不足で先行きが不安だ。 |
「先が思いやられる」は通常、よくない将来を心配する表現です。一方「末恐ろしい」は、良い方向への並外れた伸びしろを表すこともできるため、同じ意味だとは限りません。
「末恐ろしい才能」はなぜ褒め言葉になる?
「恐ろしい」には、怖いという意味だけでなく、程度が非常に大きい・驚くほど優れているという意味もあります。「末恐ろしい才能」の場合は、この強い驚きが将来の成長に向けられています。
例えば、優れた技術を持つ若手選手を「末恐ろしい」と評するのは、将来もっと高い水準に達するかもしれないという期待を込めた言い方です。ただし、実際の将来が保証されるという意味ではありません。
本人に「末恐ろしい」と言ってもいい?
才能への褒め言葉として使うことはできます。ただし、人によっては「恐ろしい」という字面から悪い印象を受ける可能性があります。特に初対面の相手や、真面目な評価面談では意図が伝わるよう工夫しましょう。
誤解されにくい褒め方
- 「こんな短期間で上達するなんて、末恐ろしいほどの才能ですね。」
- 「若いうちからこれほど実力があり、これからの活躍が楽しみです。」
- 「課題を見抜く力がすばらしいですね。将来が楽しみです。」
相手に伝えたいのが純粋な称賛なら、実際の良かった点を説明すると、より伝わりやすくなります。
「末恐ろしい」と「空恐ろしい」は同じ?
「空恐ろしい(そらおそろしい)」は、何となく、または理由がはっきりしないまま怖く感じられるさまを表すことがあります。「末恐ろしい」は、将来・行く末に焦点がある点が異なります。
「未来が末恐ろしい」は先行きを心配する表現ですが、「何となく空恐ろしい雰囲気だ」は現在感じる不気味さなどを述べる表現です。
使うときの注意点
良い意味か悪い意味かが伝わるように書く
「末恐ろしい人だ」とだけ書くと、能力への称賛か、行動への懸念かが分かりません。「末恐ろしい才能」「これほど問題が増えるとは末恐ろしい」のように、理由を明らかにしましょう。人の将来を確実に予言するような断定も避けることが大切です。
よくある質問
「末恐ろしい」は何と読みますか?
「すえおそろしい」と読みます。
「末恐ろしい」は良い意味でも使えますか?
はい。優れた才能や大きな将来性に驚いて、褒め言葉として使うことがあります。
「末恐ろしい」は悪口ですか?
必ずしも悪口ではありません。褒め言葉にも将来への不安にも使われるため、文脈で判断します。
「末恐ろしい才能」とはどういう意味ですか?
将来どれほど優れた人物になるのかと驚くほどの才能を指します。将来の活躍を確約する意味ではありません。
「末恐ろしい」の言い換えは?
良い意味なら「将来有望」「将来が楽しみ」、悪い意味なら「先行きが不安」「先が思いやられる」など。使う場面で変わります。
まとめ
- 「末恐ろしい」は、今後どうなるか想像して驚きや恐れを感じること。
- 非常に優れた才能の将来性を称賛する、良い意味でも使う。
- 誤解を避けたいときは、何を評価・心配しているのかを具体的に伝える。