- 読み方
- けいいをかく
- 意味
- 相手を敬う気持ちや、それを示す言動が十分でないこと。
- よく使う形
- 敬意を欠く態度/敬意を欠いた発言/相手への敬意を欠く。
- 注意点
- 相手の言動を批判する強い表現にもなるため、事実と受け止め方を区別する。
「敬意を欠く(けいいをかく)」とは、相手への尊敬や尊重の気持ちが足りない、またはその気持ちが言動に表れていないことです。「敬意を欠く発言」「相手への敬意を欠いた態度」のように使います。
無礼に見える言動を批判するときに用いられますが、「意図して侮辱した」とまでは必ずしも言い切れません。悪気がなくても、相手を軽んじたと受け取られる態度を指す場合があります。
「敬意を欠く」の意味・読み方
読み方は「けいいをかく」です。『デジタル大辞泉』は「敬意」を尊敬する気持ちとし、「欠く」には必要なものが備わっていない、あるいはなすべきことをおろそかにする意味があると説明しています。
この二語が組み合わさった「敬意を欠く」は、人やその仕事・考え方などを十分に敬っていないことを表します。敬語を使わなかったことだけで決まるのではなく、発言の内容や接し方、場面の背景も関係します。
よく使われる言い方
- 敬意を欠く態度:相手を軽んじているように見える振る舞い。
- 敬意を欠いた発言:相手の努力や立場を尊重していないように聞こえる発言。
- 敬意を欠く行為:相手や関係者への配慮・尊重が不足した行動。
「敬意を欠く」の自然な例文6選
- 長年の研究成果をろくに確認せず否定するのは、研究者に対して敬意を欠く態度だと思う。
- 取引先の担当者を見下すような発言は、相手への敬意を欠いていると受け取られかねない。
- 対戦相手の努力を笑うようなコメントは、スポーツマンシップだけでなく敬意を欠くものだ。
- 新入社員の意見を最後まで聞かずに遮ったことを、上司は敬意を欠いた振る舞いだったと反省した。
- 文化や習慣の違いを理解しようとせずに決めつけるのは、相手への敬意を欠くことにつながる。
- 作品を批判する自由はあるが、制作者の人格まで攻撃するような言葉は敬意を欠いている。
「誰に対して敬意を欠いているのか」「どの言動がそう受け取られるのか」を示すと、意味が伝わりやすくなります。
「敬意を欠く」「失礼」「無礼」「配慮に欠ける」の違い
| 表現 | 意味の中心 | 使う場面の例 |
|---|---|---|
| 敬意を欠く | 相手を敬う気持ちや尊重する姿勢が不足している。 | 人や功績を軽んじた言動を指摘する。 |
| 失礼 | 相手に対して礼儀を欠く、または礼を失した状態。 | 不適切な質問・ぶしつけな発言など。 |
| 無礼 | 礼儀をわきまえないこと。強い非難になりやすい。 | 人を侮辱するような態度や発言。 |
| 配慮に欠ける | 相手の事情や感情への気遣いが十分でない。 | 不用意な発言や行き届かない対応。 |
| 敬意を払う | 相手を敬い、尊重して接する。 | 対話や協働の際に相手を重んじる。 |
これらは関係の深い表現ですが、完全に同じではありません。敬意は尊敬・尊重する気持ちに、配慮は相手の状況を気遣うことに重点があります。礼儀正しい言葉を使っていても、内容が相手を見下していれば「敬意を欠く」と評価されることがあります。
「敬意を欠く」と「敬意を払う」「敬意を表する」の関係
「敬意を欠く」と反対方向の表現に、「敬意を払う」があります。また、敬う気持ちを明確に伝えるときには「敬意を表する」が使われます。
| 表現 | 伝えたいこと | 例文 |
|---|---|---|
| 敬意を欠く | 敬い、尊重する姿勢が足りない。 | 相手の功績を軽んじる発言は敬意を欠く。 |
| 敬意を払う | 敬う気持ちをもって接する。 | 意見が違っても互いに敬意を払う。 |
| 敬意を表する | 敬う気持ちを言葉や態度で示す。 | 長年の功績に敬意を表する。 |
さらに詳しく知りたい場合は、「敬意を払う」の意味・使い方と、「敬意を表する」の意味・使い方を比較すると、違いがはっきりします。
ビジネスで「敬意を欠く」と言うときの注意点
会議やメールで「あなたの発言は敬意を欠いている」と伝えると、相手の人格や態度全体を非難しているように聞こえる場合があります。改善を求めたいときは、どの発言に問題があり、何を変えてほしいのかを具体的に伝える方が建設的です。
伝え方の比較
- 強い指摘:「その発言は、相手への敬意を欠いています。」
- 具体的な指摘:「ご説明の途中で発言を遮ると、相手の意見を尊重していないように伝わるかもしれません。」
- 改善の提案:「まず相手の説明を最後まで聞いてから、意見を伝えるようにしましょう。」
一方、差別的な扱いや明らかな侮辱などを問題にするときは、曖昧な言い換えだけで済ませず、何が不適切だったのかを明確にすることも大切です。
「敬意を欠く」は敬語を使わないこと?
同じ意味ではありません。親しい間柄では、敬語を使わなくても相手を尊重して接することがあります。反対に、丁寧な敬語を使っていても、相手の話を聞かず能力を頭ごなしに否定するようなら、敬意を欠くと受け取られることがあります。
言葉遣いは判断材料の一つですが、相手への向き合い方や具体的な言動も合わせて考えましょう。
使うときの注意点
相手の気持ちや意図を決めつけない
「敬意を欠いている」は、言動に対する評価を含む言い方です。本人の内心は外から断定できません。「敬意を欠いているように見える」「その言い方は相手を軽んじていると受け取られやすい」など、状況に合った表現を選びましょう。
また、「敬意を欠く」と「敬意がまったくない」は同じ強さの表現ではありません。ひとつの行為を指摘するときに、相手の人格全体を断定しないことも重要です。
よくある質問
「敬意を欠く」は何と読みますか?
「けいいをかく」と読みます。
「敬意を欠く」とは簡単に言うと?
相手を敬い、尊重する気持ちや態度が十分ではないことです。
「敬意を欠く」と「失礼」は同じ意味ですか?
重なる場合はありますが、完全には同じではありません。「失礼」は礼儀に反することを広く表し、「敬意を欠く」は敬う気持ちや尊重する姿勢の不足に重点があります。
敬語を使わなければ「敬意を欠く」ことになりますか?
必ずしもそうではありません。親しい間柄の話し方でも、相手を尊重していることはあります。言葉遣いと行動の両方を見ます。
「敬意を欠く」の反対に近い表現は?
「敬意を払う」「敬意を示す」などがあります。「敬意を表する」は敬う気持ちを言葉や態度で表明するときに使います。
まとめ
- 「敬意を欠く」は、相手を敬う気持ちや、それを示す態度が不足していること。
- 「失礼」「無礼」「配慮に欠ける」とは、問題にする点が少し異なる。
- 批判に使うときは、相手の意図を決めつけず、具体的な言動を示すと伝わりやすい。