「赤鬼」「青鬼」「黄鬼」「緑鬼」「黒鬼」の違いとは?わかりやすく解説

「赤鬼」「青鬼」「黄鬼」「緑鬼」「黒鬼」の違いとは?わかりやすく簡単に解説

日本の節分における「鬼」の存在は、多くの人々にとってお馴染みのものとなっています。

特に、異なる色を持つ「鬼」たちは、それぞれ異なる心の状態や感情、そして仏教における「五蓋」という煩悩を具現化しています。

違いの博士
この記事では、「赤鬼」「青鬼」「黄鬼」「緑鬼」「黒鬼」の違いをわかりやすく簡単に解説します。

「赤鬼」「青鬼」「黄鬼」「緑鬼」「黒鬼」の意味・違い

意味・違い

「赤鬼」とは

「赤鬼」は「貪欲」を象徴しています。

赤色は人々の渇望や欲望、そして一切の悪心を代表するものとされています。

節分において赤鬼に向けて豆を投げることは、私たちの心の中に潜む欲望や貪欲な気持ちを浄化し、それを取り除くことを意味しています。

また、赤鬼が持つ金棒もその強力な欲望の象徴といえるでしょう。

「青鬼」とは

「青鬼」は「瞋恚しんに」、つまり悪意や憎しみ、そして怒りの感情を示しています。

青色はこのような負の感情を持っており、節分の際に青鬼に豆を投げる行為は、これらの煩悩から解放され、福徳をもたらすことを願うものです。

青鬼が手にしているのは刺股という武器で、これもまたその怒りや憎悪を象徴しています。

「黄鬼」とは

「黄鬼」の黄色は「掉挙悪作じょうこおさ」の煩悩を持っています。

これは心の浮動や後悔、そしてそれに伴う不適切な行動や考えを指しています。

豆を黄鬼に投げることで、自分の甘い考えや自己中心的な思考を捨て去り、公平で賢明な判断ができるようになることが期待されています。

黄鬼が持つ武器、両刃のこぎりもその状態を表しています。

「緑鬼」とは

続いて、「緑鬼」は「昏沈睡眠」の煩悩を表しています。

この煩悩は怠惰や眠気、そして不健康な生活を示すもので、節分の際に緑鬼に豆を投げることは、健康的な生活を送る意志を新たにすることを表しています。

そして、緑鬼が持つ薙刀なぎなたは、その怠惰な状態を切り払うことの意味を持っています。

「黒鬼」とは

最後に、「黒鬼」は「疑」の煩悩を具現化しています。

疑いの心や愚痴、そして不平不満などの感情を黒色が象徴しており、豆を黒鬼に投げることは、そのような心の迷いや煩悩を取り除き、平穏な心を手に入れることを目指すものです。

黒鬼が持っている斧も、疑念や迷いを断ち切る象徴としての役割を果たしています。

このように、節分に関わる五つの色の鬼たちは、それぞれの煩悩や感情を具現化した存在であり、日本の伝統的な行事を通して、これらの煩悩や感情と向き合い、それを乗り越えることの大切さを伝えています。

「赤鬼」「青鬼」「黄鬼」「緑鬼」「黒鬼」の違い!表で簡単まとめ

助手ねこ
表を使って、それぞれの違いや特徴をカンタンにまとめるでー!

鬼の色とそれが象徴する煩悩、および節分での対応行為を以下の表にまとめます。

鬼の色 象徴する煩悩 豆を投げる行為の意味 鬼が持つ武器
赤鬼 貪欲(欲が深い心) 欲深い心を取り除く 金棒
青鬼 瞋恚(悪意や憎悪) 悪意や憎しみからの解放、福徳をもたらす 刺股
黄鬼 掉挙悪作(心の浮動・後悔) 自己中心的な考えを捨て、公平な判断へと心を向ける 両刃のこぎり
緑鬼 昏沈睡眠(倦怠・眠気) 不摂生を反省し、健康的な生活を心がける 薙刀
黒鬼 疑(疑いの心・愚痴) 心の迷いや不安を払いのけ、平穏な心を手に入れることを目指す
この表を通して、節分の「豆まき」行事の中で各色の鬼が持つ象徴的な意味や、それに対する行為の目的を簡潔に理解することができます。
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