「簾(すだれ)」と「葦簀(よしず)」の違いとは?わかりやすく解説

「簾(すだれ)」と「葦簀(よしず)」の違いとは?わかりやすく簡単に解説

「簾」と「葦簀」は日本の伝統的な遮光や遮熱、虫よけ、外からの視線を避ける道具として使用されていますが、それぞれ異なる特徴を持っています。

違いの博士
この記事では、「簾」と「葦簀」の違いをわかりやすく簡単に解説します。

「簾」と「葦簀」の意味・違い

意味・違い

簾とは

簾

まず、簾は主に細く割った竹や葦(ヨシ)を素材として使用しており、これらの素材を糸で編み合わせて作られます。

簾は窓や玄関に吊るして使用され、直射日光を遮るだけでなく、風を通しやすい構造となっています。

そのため、暑い日に涼しげな風を取り込む効果があります。

また、簾は室内での使用が主であるため、耐久性に優れ、腐食しにくいのが特長です。一年中掛けておくことも可能で、保管も便利です。

葦簀とは

立て簾(たてす)

一方、葦簀は葦を主材料として使用しています。

葦簀のサイズは簾よりも大きく、窓の外側や軒先に立て掛けて使用されることが一般的です。

葦簀の特長として、特に暑い時期に、日差しを遮りながらも風を通す効果があります。

さらに、水を掛けることで葦簀は気化熱の効果を利用し、より涼しい風を室内に取り入れることができます。

しかし、葦簀は大型であるため、保管場所に困ることがあるほか、外に設置するため、風雨に晒されやすく腐食しやすい点も考慮する必要があります。

ポイント
総じて、簾は竹やヨシを用いた室内での使用を主とした遮光や遮熱の道具であり、葦簀は大型で外部設置を前提としたもので、涼しさを追求した構造を持っています。これらの特性を理解し、住まいや気候に応じて適切に使い分けることで、日本の夏をより快適に過ごすことができます。

「簾」と「葦簀」の違い!表で簡単まとめ

助手ねこ
表を使って、それぞれの違いや特徴をカンタンにまとめるでー!
項目 簾(すだれ) 葦簀(よしず)
材料 細く割った竹や葦(ヨシ)
形状・大きさ シンプルな屏風。掛け簾(窓に吊るす)や立て簾(地面に立て掛ける)がある 大型で、軒先などに立て掛けて使用するのが一般的
用途 直射日光、虫よけ、外からの視線の遮断 日差しの遮断、涼しい風の取り入れ
利点
  • 通風性に優れる
  • カーテンや金属製ブラインドと比べ熱を吸収しない
  • 保管が便利
  • 腐食しにくい
  • 遮熱・遮光効果が高い
  • 水をかけるとさらに涼しい風が吹き込む
短所 雨に濡れるとカビが生えやすい
  • 大型のため保管が不便
  • 外に設置するため耐久性に劣る
歴史的背景 万葉集に記載があり、奈良時代から存在 起源は不明だが、江戸時代には天井材としても使用
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