「基準」と「規準」は混同されがちな言葉ですが、その使用の背景や意味合いには違いが存在します。
この記事では、「基準」と「規準」の違いをわかりやすく簡単に解説します。
「基準」と「規準」の意味・違い
「基準」とは
「基準」は、物事の基本的なよりどころや基盤を意味し、何かを計測や評価するときの尺度や、あるものや事柄の最低の水準を示す際に使用されます。
例えば、心理学のテストの結果やある物事の平均的な水準として、基準が参照されることがあります。
これは、特定の目的や状況における「平均的な水準」や「目安」としての役割を果たします。
「規準」とは
対照的に、「規準」は人々の思考や行動における参照点やルールを示します。
これは、ある特定の状況や判断を行う際の基本的なルールや標準としての位置づけがあります。
たとえば、社会や集団の中での共通の基準や、特定の目的のためのルールとしての役割を果たします。
言い換えれば、規準は「規範」や「規則」としての機能を持っています。
考え方や信念
考え方や信念に関連して、基準と規準の使い方を考えると、基準は「基礎となる考え方」や「個人の出発点」としての機能を持つのに対し、規準は社会的や道徳的な背景を持ち、それに従うべき「共通の考え方」や「指針」を示します。
法律において
法律においても、この区別は明確です。
法律が示す行動や行為のルールとしては「規準」として扱われるのに対し、法律そのものが特定の分野やテーマに関する基本的なルールや基盤を示す場合、例えば「建築基準法」や「労働基準法」のような場面では「基準」として用いられます。
ポイント
要するに、基準はある物事の「基本」や「基礎」を意味し、規準は「ルール」や「手本」として参照すべきものを意味します。この違いを理解することで、それぞれの言葉を適切な文脈で使用することができるでしょう。
「基準」と「規準」の違い!表で簡単まとめ
表を使って、それぞれの違いや特徴をカンタンにまとめるでー!
項目 | 基準 | 規準 |
---|---|---|
意味 | 物事の基本的なよりどころや基盤 | 行動や思考の際の参照や遵守すべき指針やルール |
英語の関連語 | standard(量的な比較の基準) | criterion(質的な基準や手本) |
使用例 | 統計や心理学のテスト得点の平均的な水準 | 判断や評価の基本的なルール |
隠れた意味 | 「モトジュン」とも言われることがあり、判定の基盤 | 「ノリジュン」とも言われることがあり、目標やノルマの基盤 |
学習指導の文脈 | 一時間ごとの指導の目標の基準(評価基準) | 単元の目標の基準(評価規準) |
例:考え方 | 基礎となる考え方 | 社会的や道徳的に守るべき考え方の指針 |
例:法律 | 建築基準法や労働基準法のように、特定の分野の基本ルール | 行動や行為のルールとしての標準 |