- 読み方
- じかんをようする
- 意味
- 何かを行うために時間が必要であること。
- よく使う形
- 確認に時間を要する/完成まで時間を要する/時間を要します。
- 注意
- 必ずしも予定より遅れていることを意味しない。
「時間を要する(じかんをようする)」とは、何かを行うために時間が必要であることを表します。「資料の確認には時間を要する」のように使う、やや改まった表現です。
「時間がかかる」に近い意味ですが、「時間を要する」は必要な時間があることを説明する響きがあります。必ずしも仕事が遅れている・時間を無駄にしている、という意味ではありません。
「時間を要する」の意味と読み方
「要する(ようする)」には、「必要とする」という意味があります。「時間を要する」は、仕事や作業を終えるために一定の時間が必要であることを示します。
「時間を要しました」は過去形、「時間を要しております」は現在の状況を丁寧に述べる形です。「時間を要する」は名詞句ではなく、「要する」という動詞を使った表現です。
「時間を要する」の例文
- 調査結果の確認には、もう少し時間を要する見込みです。
- 複数の資料を照合する作業は、どうしても時間を要します。
- 新しい設備の設置には時間を要するため、日程を調整している。
- 原因を正確に調べるには、一定の時間を要する。
- 長い文章の推敲は時間を要したが、その分、内容が分かりやすくなった。
- 修理には時間を要する場合があるので、事前に見積もりを確認した。
「時間を要する」「時間がかかる」「手間取る」の違い
| 表現 | 意味の中心 | 使い分けの目安 |
|---|---|---|
| 時間を要する | 時間が必要である。 | 仕事の報告・案内などに使いやすい。 |
| 時間がかかる | 行うのに時間がかかる。 | 日常会話で自然。中立的な言い方。 |
| 手間取る | 物事を進めるのに手数や時間がかかる。 | 予想外に進みにくい・もたつくニュアンスもある。 |
| 長引く | 予定や予想より長く続く。 | 会議・作業・問題などが延びている場合。 |
例えば「設計には通常3か月を要します」は、もともと3か月ほど必要という意味です。「設計が長引いています」なら、予定より遅くなっている状況を伝えます。
ビジネスメールではどう使う?
「時間を要します」は丁寧な言い方ですが、相手はどのくらい待つのかが知りたい場合があります。可能な範囲で、見込みや次回の連絡時期を添えましょう。
「ご質問の件は確認に時間を要するため、明日の15時までに回答いたします。」
「現在、状況を確認しております。完了まで時間を要する可能性がございますので、本日中に進捗をご連絡いたします。」
必要な時間がまだ分からないときは、無理に具体的な完了時刻を約束せず、いつ進捗を知らせるかを伝える方法もあります。
「お時間を要する」は正しい?
「お時間を要します」という言い方を見かけることもありますが、自分の作業に必要な時間を説明する際には、「確認に時間を要します」とする方がすっきり伝わります。
相手の時間を使わせることへの配慮なら、「少々お時間をいただけますでしょうか」「お待たせして申し訳ございません」などが自然な場合があります。「お」を付ければ必ず丁寧で自然になるわけではありません。
「時間を要する」と「要するに」は同じ意味?
「要する」は「必要とする」のほかに、「要約する・まとめる」という意味もあります。「時間を要する」は前者の意味です。
一方「要するに」は「今までの話をまとめると」という意味なので、「時間を要する」とは異なる使い方です。「要するに、明日までに確認が必要です」のように文の冒頭で使います。
使うときの注意点
「時間を要する」というだけで、作業が遅れたことや対応が悪いことが決まるわけではありません。予定より長くかかった場合には「予定より時間を要しております」「遅れております」と事実を明確に伝えましょう。
また、見込みが不明なときに根拠なく「すぐ完了します」と約束するのは避ける必要があります。
類義語・言い換え
- 時間がかかる:やさしく自然な言い方。
- 一定の時間が必要:必要性を具体的に伝える。
- 手間がかかる:時間だけでなく作業上の手数が必要。
- 長引く:予定や予想より長く続く。
よくある質問
「時間を要する」とは簡単に言うと?
何かをするために時間が必要だ、という意味です。
「時間を要する」は敬語ですか?
表現自体は敬語ではありません。「時間を要します」のように「ます」を使えば丁寧語になります。
「時間を要する」と「手間取る」は違いますか?
違います。「時間を要する」は時間が必要なこと、「手間取る」は物事が進みにくく、手数や時間がかかることを表します。
「お時間を要する」と「お時間をいただく」は同じですか?
同じではありません。自分の作業については「時間を要します」、相手に待ってもらうお願いなら「お時間をいただけますか」などが適します。
まとめ
- 「時間を要する」は、何かを行うために時間が必要なこと。
- 「手間取る」「長引く」と違い、必ずしも遅延や不手際を表さない。
- 仕事では、必要な時間や次の連絡時期を具体的に示すと分かりやすい。
主な参考辞書・資料
- 『デジタル大辞泉』「要する」「要するに」
- 『精選版 日本国語大辞典』「要する」