- 読み方
- どしがたい
- 意味
- 道理を説いても理解させるのが難しい。救いようがない。
- 由来
- 仏教で人々を救う意味の「済度(さいど)」「度する」と関係する。
- 注意
- 人に対する強い批判になるため、単なる意見の違いや小さな失敗に安易に使わない。
「度し難い(どしがたい)」とは、道理を言い聞かせても分からせることが難しい、救いようがないという意味です。「度し難いわからず屋」のように、相手が聞き入れようとしない様子などを強く批判する場合に使います。
ただし、「度し難い」は相手を救いようがない人物と評価する非常に強い言葉です。単に話が合わない、考え方が違うという理由で使うのは適切ではありません。
「度し難い」の意味・読み方
「度し難い」は「どしがたい」と読み、「度することが難しい」から生まれた言葉です。辞書では「済度し難い・救いがたい・道理を説いても理解させられない」と説明されています。
「度する」の「度」は、仏教で人々を迷い・苦しみから救う「済度」という言葉に関わります。そのため、単純に「難しいこと」「手がかかること」を表すより、救いようがないと思えるほどという強い言い方になります。
「度し難い」の使い方・例文
- 同じ過ちを繰り返し、説明にも耳を貸さない人物を、物語の主人公は度し難いと評した。
- 自分の利益のために人をだまし続けるのは、度し難い行為だと批判された。
- 小説では、誰の忠告も聞こうとしない度し難い人物が描かれていた。
- 相手を度し難いと決めつける前に、何が伝わっていないのか考えたい。
- その悪質な行動を見た登場人物は、「なんと度し難い」と嘆いた。
- 繰り返し事実を指摘されても虚偽の説明を続ける態度を、記者は度し難いと批判した。
これらはかなり強い批判を示す文例です。作文や仕事の報告なら、具体的な事実を述べる方が伝わりやすい場合があります。
「度し難い」と「救い難い」「手に負えない」の違い
| 表現 | 意味の中心 | 使い分け |
|---|---|---|
| 度し難い | 道理を説いても理解させにくく、救いようがない。 | 人物・態度への強い評価。古風で改まった響き。 |
| 救い難い | 救うことが非常に難しい。 | 人の行動・状況など、広い対象に使う。 |
| 手に負えない | 自分の力や方法では対処できない。 | 人だけでなく問題・仕事にも使う。 |
| 頑固な | 自分の考えを変えようとしない。 | 意志の強さを表す場合もあり、必ず「度し難い」とは限らない。 |
| 聞く耳を持たない | 人の意見や忠告を聞こうとしない。 | 具体的な態度を説明しやすい。 |
例えば、機械の故障を「手に負えない」とは言えますが、普通は「度し難い機械」とは言いません。「度し難い」は、とくに人の考え方や行動への厳しい批判に向く表現です。
「度し難い」の由来は仏教?
はい。「度す」は、仏教で人々を救い、迷いの世界から渡すという意味を持ちます。そこから「救い難い」という意味で「度し難い」が使われるようになりました。
『デジタル大辞泉』には「縁なき衆生は度し難し」という用例も記されています。人を救うことの難しさを表す言葉であった点を知ると、現代でも強い意味を持つ理由が理解しやすくなります。
学校・仕事で使う場合の注意点
「あの生徒は度し難い」「部下は度し難い」といった表現は、相手を救いようがない人間だと断定するように響きます。学校・職場では、「説明を聞かずに同じ問題が起きた」「決めた手順が守られなかった」のように、具体的な行動を示す方が適切です。
特に、年齢・出身地・職業などの属性だけで「度し難い」と評価しないようにしましょう。
相手を強く非難する古風な表現には、「痴れ者」の意味もあります。どちらも日常で安易に使うべき褒め言葉ではありません。
言い換え・関連語
- 道理が通じない:説明しても理解や納得につながらない。
- 聞く耳を持たない:相手の話に耳を貸そうとしない。
- 手に負えない:対処が困難である。
- 救いようがない:救うことができないほど難しい。
よくある質問
「度し難い」は何と読みますか?
「どしがたい」と読みます。
「度し難い」とは簡単に言うと?
道理を言い聞かせても分かってもらえず、救いようがないという意味です。
「度し難い」は仏教の言葉ですか?
仏教で人々を救う「済度」に関係する「度する」という言葉から来ています。
「度し難い」と「手に負えない」は同じですか?
意味は近いですが、「手に負えない」は人以外の問題にも使えます。「度し難い」は人物や態度への強い評価として使われやすい言葉です。
まとめ
- 「度し難い」は、道理を説いても理解させられず、救いようがないこと。
- 語源には、仏教で人を救う「済度」が関係する。
- 人に使うと強い非難になるため、行動の具体的な説明を優先する。